からみ織の特徴は、完成した布を遠くから見ただけでは分かりにくいところにあります。

上の画像は、「紗(しゃ)」の織物組織を150倍に拡大したものです。

平織との違いは「経糸の動き」

一般的な平織では、縦方向の経糸と横方向の緯糸を、上下に交差させながら布をつくります。

一方、からみ織では、それだけではありません。

2本の経糸を互いに交差させ、その間に緯糸を通して固定します。

紗は、綟り織(もじりおり・からみ織)の基本的な組織です。1本の緯糸に対して2本の経糸が絡みながら組織を形成します。

拡大画像を見ると、縦方向の2本の糸が左右に交差し、その交差によって横方向の糸が押さえられていることが分かります。

これが、からみ織の基本です。

なぜ、大きな隙間があっても布になるのか

からみ織を見ると、糸と糸の間に大きな空間があります。

通常、糸の密度を低くすると、緯糸が動きやすくなり、織物の組織も不安定になります。

からみ織では、2本の経糸を交差させて緯糸との交点を固定することで、大きな開口部をつくりながら糸のずれを抑えます。

つまり、からみ織の「透け」は、単に糸を粗く並べた結果ではありません。

空間をつくりながら、その空間を維持するための構造が組み込まれています。

「透ける」こと自体が構造になっている

からみ織では、糸のない部分も布を構成する重要な要素です。

経糸を絡ませることで意図的に空間をつくり、軽さ、通気性、透過性、独特の表情を生み出します。

こうした構造を利用して、古くから紗・絽・羅などの織物がつくられてきました。

紗・絽・羅

「からみ織」は、一つの織物の商品名ではありません。

代表的なものに、紗(しゃ)、絽(ろ)、羅(ら)があります。

紗は、からみ織の基本となる組織です。

絽は、からみ組織と平織などを組み合わせたもので、透ける部分と密な部分が規則的に現れます。

羅は、複数の経糸をさらに複雑に交差させてつくられます。

同じ「透ける布」に見えても、その内部では異なる糸の動きが使われています。

拡大すると見えてくるもの

布として見ると、からみ織の特徴は「透け感」や「軽さ」として現れます。

しかし150倍まで拡大すると、その特徴をつくっているのが、一本一本の糸の位置と動きであることが分かります。

経糸をただ上下させるのではなく、隣の経糸と交差させる。
緯糸を入れる。
再び経糸の位置を変える。

その繰り返しによって、空間を含んだ織物が形になります。

からみ織は、糸そのものだけではなく、「糸と糸の間」を設計する技術ともいえます。

「紗」と「絽」から、SHALOへ

SHALOという名前は、からみ織を代表する「紗(SHA)」と「絽(RO)」に由来しています。

SHALOが目指しているのは、受け継がれてきた織物を、伝統的な用途の中だけに残すことではありません。

からみ織が持つ軽さ、透過性、構造、表情をあらためて見つめ、新しい素材、新しい製品、新しい使われ方につなげていく。

受け継がれてきた技術を、使われ続ける技術へ。

SHALOは、「紗」と「絽」に象徴されるからみ織の技術から、その次の可能性を探しています。

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